木綿

 つい20年ほど前までは、
「ふとん」といえば「木綿わた」のものを連想していたのですが、

最近では「羽毛ふとん」や「羊毛ふとん」等の普及により
状況は様変わりしております。

「木綿わた」にとっては肩身の狭い時代といえます。

けれども、

「木綿わた」の魅力は燦然と輝いています、昔も今も!

 例えば、

「エジプト棉」で綿入れした掛ふとんは、
優しく・柔らかく・しなやかに 体にフィットします、

至極心地よいです。

 これは、

この繊維の持つ特質によるものです、
即ちその、細さ・長さです。

 エジプト棉は、

衣料では、高級カッターシャツ等の素材となります、
ご存知のとおり、きめが細かく・しなやかなものです、
ふとんにしたときのソフトな感触を想像して頂けると思います。

  また、

「ペルー産アスペロ棉」敷きふとん
プリン!プリン!」とした感触で
体を力強く支えてくれます。

 これは、

この繊維が太く・そのカール(縮れ)が強力だからです。

 そしてまた、

木綿わたの魅力のひとつに、
埃が少ない ことを挙げる事ができます。

 「意外!」  と感ぜられる方も多いと思いますが、

綿花100%で新品の木綿わたは、ほとんど埃がありません、
数年のご使用ぐらいでは、ほぼ影響ないです。

 木綿わたは

肌に優しく・埃の少ないふとん中わた素材なのです。

 (尚、綿花100%とは落綿を含まない、という意味です。)
 (また、落綿とは紡績工程で出る副産物です。)

 ここで、
「埃」に付いて少し考えてみたいと思います。

 高品質の木綿わたでも
繊維の老化が進むと「埃」が出てきます。

 木綿わたの繊維は、
体を天然のワックスのようなもの (クチクラ・cuticle)
で守られてこの世に誕生してきます。

 けれども、年と共にそのワックスは老化していきます。

 その結果、
繊維はもろくなり、折れて「埃」となるのです。

 ( これは、「羽毛」でも「羊毛」でも同様です。 )

 ですから、
「埃」の出ない快適な状態を保つには、

このような老化進行を速めるような事をしないよう、注意することが必要です。

 「ふとん」の天日干 は大変気持ちの良いものです。

 そして、
「ふとん」から湿気を取り除き、「ふとん」が固くなるのを防ぎます。

 また殺菌効果も重要です。

 「ふとん」を干し始めると、
時間に比例して、これらの効果は増えていきます、

ところがある一定の時点で効果は横ばいになります。

 一方、太陽光線による「ふとん」の老化は、
干し始めから時間の経過と共にず〜っと進行して行きます。

 ということは、

効果が横ばいになった時点で「ふとん」を取り入れるのが、
老化を最小限に押さえた合理的な方法と
言えるのではないでしょうか。

 一般的に「ふとん」は、(季節にもよりますが)

10時ごろから2時ごろの間に表1時間、裏1時間、
毎日こまめに干すのが良い。


 と言われていますが、
それは上記のようなことを踏まえてのことなのです。

 とは申しましても、

天日干がお好きな人が2〜3時間で止めておくという事は、
絶対と言っていいほどありません。

 そしてまた、
「木綿わた愛好家」には概して、そういう人が多いのです。

 詰まる所、こう申さざるをえません

〜あかんようになったらまた買うて! 〜(^。^)〜

 「木綿」「真綿」「羽毛」「羊毛」等のふとん中わたに関して、
世間的には何かしら序列のようなものがついているのですが、

私は「適材適所」が妥当な考え方だと思っています。